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ハットン委員会 調査報告書(THE HUTTON REPORT)を公表
イラクWMDに関する政府文書の信憑性調査は、任務では無いとウヤムヤ
2004/1/29
2/6更新

BBC NEWS | Hutton ReportPDFファイル(AT-FOXから)
ケリー博士の死とイラク報告書の信憑性について : イギリス独立調査委員会『ハットン委員会』
医師はデビッド・ケリー博士の死に疑問を投げかけた (2004/12/14))
ケリー博士の死因は自殺。
そして自殺の方法を、安定剤を飲んだ上でのりストカットと断定。
一般的に、安定剤を一度に大量に飲んだとき、吐いてしまう可能性が高いという。
リストカットは、自殺するには、痛い割りにそれほど有効な手段ではなく、静脈をカットしても血が止まる可能性が高い。
より確実な動脈をカットするには、静脈を切り、腱を切り、そして太い神経の束を切る(それまでに心臓麻痺がきたりして。)
静脈で死ぬには、傷口を洗い流しながら傷が塞がらないようにするとか、アルコールを大量に摂取して凝結を遅らせるとかの方法をとる必要がある。
それにケリー博士は、薬の錠剤が大嫌いだったという情報も身辺から言われている。

もし、私がケリー博士なら、より確実に死ぬためには、諜報機関に勤務しており手に入れやすい毒物を摂取するね。

<ハットン報告書 要旨>

<ブレアには責任は無いと結論!! 政府・首相官邸・国防省・統合情報委員会の多くの疑惑が払拭?>

1/28 ハットン委員会は4ヶ月に渡る700ページ余りの調査報告書を公表。
報告書は首相等 政府関係者の擁護に終始し、BBCの批判に徹した。
対して、政府への批判は、国防相のケリー博士の氏名公表の取り扱いに関することだけ。

ハットンは、まず、イラク大量破壊兵器元査察官のケリー博士の死について語った。
ハットン「ケリー博士は自殺で、問題はありません。左手首を切っていました。死を早めるための薬も飲んでいました。さらに第三者の関与もありません。

ハットンは政府が脅威を誇張したとするアンドリュー・ギリガン記者のBBCの番組『トゥデイ』で語った報道について、「根拠がない政府批判」と断定した
2003/5/29 ギリガンは、政府の関係者(ケリー博士)が、政府イラク報告書、特に『45分で大量破壊兵器が配備できる』という部分に疑問をもっていたとの報道をした。
ハットン「ギリガン記者がBBCトゥデイの中で、2003/5/29に行った批判は、政府が、おそらく45分というのは間違いであること、あるいは怪しいことを知りながら報告書を公表したのだろうというもので、その(45分説の)挿入は情報機関らが不必要としたものだが、その報道には根拠がありません。」

ハットン「ケリー博士はギリガン記者に、『政府は45分以内に配備可能という主張』が誤りだと事前に知っていたり、疑っていたと言ってたことは無いと思います」
ハットン「これは政府の信頼性に対する重大な攻撃である」と発表。

BBC経営委員会について、
ハットン「ギリガン記者の報道が、非常に異例かつ具体性を欠く状況の中で、経営委員会はこの報道内容がシッカリした根拠に基づくものか、詳しい調査をしませんでした。また、『この由々しき主張を報道すべきではなかったと、公に認めるべきかどうか』についても、十分に検討をしませんでした。この点において経営委員会は批判されるべきです。」
報告書は、ケリー博士が上司に、『自分が取材源である可能性が高いが情報が虚偽だとは言っていない』と報告した後、政府は「理性的に」行動したと評価

ブレアが、ケリー博士の名前を公表する裏工作など無かったと証言したことについて。
ハットンは政府側の証人が示した証拠を全面的に認めた。
ハットン「審問が進み、周囲の状況についてより多くの証拠を耳にし、政府について検討する中で、私には現実には『そのような裏工作など無かった』という結論に至りました。」
と、閣僚や当局者による不名誉な『秘密のあるいは偽りの行為は一切無かった』とし、ケリー博士の氏名漏洩問題への、ブレアらの関与に否定的な見解を示した。

ハットンは、メディアに情報源だとされたケリー博士を助けるために、『もっと何かできたのではないか』と唯一、国防相のみを穏やかに批判したが、ケリー博士が内向的な人物で援助は難しかったと述べた。
ハットン「7/9夕刻、直属の上司ウェルズ博士から短い電話で『国防相の報道担当室がメディアに対し情報源をケリー博士と確認した』と告げられました。これは非常にショックで気の動転するようなものであり、裏切られた思いがしたでしょう。」
と、ケリー博士の”自殺”は「誰も予測できなかった」と結論付けた。

ハットンは、『イラクの大量破壊兵器疑惑に関する調査』に関する政府の文書の問題ついては、情報の信頼性の評価は自分の仕事ではないとした
が、しかし、首相の広報担当だったアレスター・キャンベル(元首相補佐官)がこの文書の草案を示したときは、問題になる行為は無かったとした
この草案は、MI6ジョン・スカーレット統合情報委員長が検討したものだったとした。
しかし、報告書は少しだけ懸念を示した。

ハットン「首相がこの文書を情報との一貫性を保ちながら、サダム・フセインの大量破壊兵器の脅威について、できるだけ強い文言にしたいという気持ちがありました。それが知らず知らずのうちに、スカーレット委員長や他の委員会のメンバーに絶えず影響を及ぼし、文章の内容が委員会の通常の評価よりは”多少”強いものになった可能性があります。その可能性を完全に否定することはできません。」

また、大量破壊兵器の脅威を訴えた政府報告書(2002/9作成)に関しては、脅威を強めたいブレアの願望が『潜在的に』報告書の作成者に影響した可能性を指摘し、表現が誇張された点を認定した。
しかし、あくまで根拠がある事実に基づき報告書の内容が記載されたことなどに照らして、「報告書は適正に作成された」と結論付けた。

「イラクが生物・化学兵器を45分間で配備可能」との報告書のくだりは「間違いと知りながら挿入」されたものだとしたBBC報道については、現実に「45分配備」情報が情報機関に届いていたことを理由に、「現時点で(45分説は間違いだという)報道は誤りだ」と指摘

ギリガン記者が行ったホテルでのケリー博士へのBBCインタビューについて、

ハットン「ケリー博士とギリガン記者との面会は許可を受けたものではなく、ギリガン記者とこうした問題を話し合ったことは公務員としての報道規範に反します。」

と批判し、ケリー博士が自殺したのは人々の信頼を失ったと自覚したからだとした。
最後に、

ハットン「何よりも重要なのは、過去の出来事が原因で世間の異常なまでの関心を浴び、政治的な影響があったからといって、科学者としてのケリー博士の類まれなる業績が無くなるワケではありません。博士は祖国のみならず、国際社会に忠実なる使命を果たしたのです。」
と、ケリー博士の功績を称え締めくくった。
ハットン委員会 : デビット・ケリー博士の自殺(?)直後、その死の原因の真相究明のため(?)、ブレア首相の指示で2003/8に発足。
キッカケはBBCアンドリュ−・ギリガン記者がラジオ番組で、ブレアが議会で主張した「イラクは生物・化学兵器を45分間以内に配備できる」は、『事実の誇張だ』と特ダネ報道したことによる。
BBCの情報源だと国防省にバラされたケリー博士は下院聴聞会で証言し、その後、死んだ。
委員長は北アイルランド出身の上院法律貴族(最高裁判所判事)ハットン卿。
委員会は、110時間以上かけて74人の証言、1000枚以上の書類を審理した。

<ケリー博士の遺族弁護士>

ケリー博士の遺族弁護士は「個人的な悲劇に対する責任がなかったとしても、政府は、デビッド・ケリー(博士)が受けた試練を繰り返してはならない」とする声明を発表した。

<ブレア>

報告書の公開後、ブレアは議会で、BBCに謝罪を求める意向を示した。
ブレア「報告書は完全に事実を網羅したもので詳細かつ明白な内容です。疑問も解釈の余地もありません。これを全て受け入れます。」
ハワード保守党党首はブレアが真実を語ってきたか追求した。
私や政府の関係者がWMDに関する情報で議会に故意にウソをつき、国家を誤った方向に導いたというのは、それ自体が真のウソと言えるのです。」「特にフーン国防相は批判に曝されてきました。マスコミ報道に身を裂かれる思いをしてきたことでしょう。私、またはフーン国防相に対しての批判はこれでお終いです。」と述べた。

<アレスター・キャンベル元首相補佐官>

調査会の各問題での疑惑の中心人物だったキャンベル元首相補佐官は、
「首相は真実を語りました。政府も私も真実を語りました。経営委員会、会長以下、BBCは事実を語りませんでした。」
「もしも政府が今回のBBCと同じ厳しさの批判を受けていたら、これまでに誰かが辞任していたハズです。それもいくつかのレベルで複数が辞任していたでしょう。」
と、謝るだけじゃあ済まないぞ!という脅しだ。

<グレッグ・ダイクBBC社長>

キャンベルの声明から数分後、BBCダイクの声明を流した。
ダイクは報道の誤りに改めて謝罪した上で、「”委員会の独立調査のおかげ”で、政府のイラク大量破壊兵器疑惑に関する文書は、いかに作られたものであったか明らかになった」と述べた。
しかし、BBCは「ブレア首相がウソをついたことなどを非難したことはない」と主張。

そして、「ケリー博士は信頼のできる情報源でした。もし博士の主張が正確に報じられていたら近代民主社会において市民はそれを知る権利がありますイラク文書に関するBBCの報道の大半は、この目的に添ったものでした。」と語った。
1/29 グレッグ・ダイク社長は、辞任を表明し理事会から了承された。

リチャード・ライダー会長代行は、「BBCを代表して、我々の誤り、及びそれで損害をこうむった方々に衷心からお詫びする」と謝罪した。

ブレア首相は政権に反対する最大の敵BBCのトップを辞任させることに成功し、これで満足したのか、「問題は解消した」と述べた。

<ギャビン・デービスBBC会長が辞任>

1/28 BBCは、 ハットン委員会の報告書公表を受け、ギャビン・デービス会長(BBC経営委員会委員長)はBBC報道に対して監督責任を果たせなかったとした。
しかし、一方的にBBCが悪く、政府にはほとんど非は無かったというハットン委員長の審判に大きな不満を示し、「イギリスには組織の問題が起きたとき、組織のトップは責任を受け入れなければならない伝統がある」と無念の辞任を発表した。

<イギリスの内なる敵「BBC」を、政府の広報機関に変える画策>

1/29 イギリス政府はBBCの経営方針を定めた放送許可状の改訂を進めているが、その中には、運営規則の見直しも検討されていることが明らかになった。

1/28 ハットン委員会の報告書が出た後、ブレア首相は国会で「許可状の改訂の一環として運営規則の見直しを含めることも検討されるだろう」と述べた。
ブレア政権の裏工作によって、会長、社長を失ったBBCは第二次世界大戦時、当時のチャーチル首相に「内なる敵」とまで言わせた、中立性を失う可能性が出てきた。

運営規則には報道のあり方に関する規則も含まれ報道の自由や、BBCの独立性に悪影響を与える可能性もある。

BBCの放送許可状は10年ごとに改訂され、次は2006年に発布。
許可状は、経営規模、活動内容、財政方針などを定め、許可状に基づき、内閣推薦の理事12人がBBCを監督。理事の中から会長が選出される。

<アンドリュー・ギリガンがBBCを辞職>

1/30 ギリガン記者は「自分の報道に誤りがあった」と責任を認めて辞職。
しかし、「BBCは重大な不公平の犠牲者である」と述べ、ハットン調査会の不公平な調査判断を批判した。

ダイク前社長は、「ハットン調査会の結論は情報提供者から入手した情報をさらに権威ある関係者に事実確認することを求めているように思われる」と、真実を伝えるとき、政府に有無を言わせないような証拠固めを必要だという主張を暗に示した

<もう誰にも止められない怒れるダイク元BBC会長! 政府批判を爆発する>

2/1 ダイク元BBC会長は、委員会の支持を失ったからには、辞めるしかなかったと述べた。

テレビトーク番組に出演したダイクは、辞任の前日、BBC委員会と顔を合わせたとき辞任する気は無かったと言明。
ダイク「委員会自身が辞任を検討していました。私はBBCを置き去りにしてはいけないと言って、委員会を引き止めました。正し、私を信用して欲しい。でなければ私は会長職に留まれないと伝えました。そこで私は部屋を出たのです。するとその後で、私が辞任を申し出たということになっていたのです。」

ダイクは改めて、キャンベル元首相補佐官と首相府を批判、イラク戦争前から、大量に苦情を持ち込み、意図的にBBCを攻撃したと述べた。
BBCサンブルック局長は、毎週のように、キャンベルから叱りつけられていたという。
ダイク「BBCを脅して、自分の望みどおりの活動をさせようとしたのです。それはそれで彼の仕事でしょうから構いませんが、我々(BBCトップ)の仕事はそれを拒否することだったのです。」

そして、ダイクはハットン報告書は一方的だと批判。
ダイク「BBCへの批判は甘んじて受けます。しかし調査委員会の公聴会で証言をずっと聞いていた上で、政府や官僚、国防省、特にキャンベル氏には全く非が無いと考える人は、どうかしています。それで我々は(ハットン報告書について)大変驚いたのです。」

<バイフォード>

しかしマーク・バイフォードBBC暫定会長(前副会長)は、BBCは過ちを認め、前に進まなければならないと述べた。
-- バイフォードさん、渦中のギリガン記者は、多少のミスはあったものの、自分の報道内容は概ね正しかったと言いましたが、あなたも、そうお考えですか? --
バイフォード「概ね正しいというのでは、BBCにとって不十分です」

<ジョエル文化相 : 政府から送られるBBC経営委員長選任プロセスの外部監督者>

バイフォードは全力でBBCの独立性を守ると主張している。
イギリス政府もその重要性を認めている。
そのため、政府は初めて、BBCの経営委員長の選任プロセスに外部の監督者を置くとした。
テッサ・ジョエル文化相だ。
この監督員と他に3人の枢密顧問官が経営委員長の人事の、選任プロセスの独立性を監督する。

ダイクはこの問題を追及し続けようとしているが、政府は早急な幕引きを望んでいる。